俺がこの病院に来て早一年遂に俺の退院日が決まった。
「桜!」
「明ちゃん聞いて!」
「どうした?」
俺は桜に先に話してくれと促す。
「私の退院日決まったよ!」
桜が俺の促しに応える。
「おめでとう。俺も実は退院日決まったんだ」
「マジ?おめでとー!同じ日だったりするのかな?」
興奮気味に桜が喰いつく。
「じゃあさ、せーので言わねぇ?」
「いいねっ♪じゃあいくよ!せーのっ」
「「9月5日!」」
「えっ!嘘ー!一緒じゃーん!!」
「マジかよ!絶対斉藤ちゃんの仕業だろ」
「うちらが仲良いのはもうみんな知ってることだよ。だからみんなが都合合わせてくれたのかな?」
「かもな」
「でも寂しいなー退院したら明ちゃんと会えなくなるじゃん…」
しょんぼりする桜に俺は言う。
「だったらさ…クリスマスの日会おうよ!俺も遠出出来るように鍛えるし」
「本当に!?じゃあ待ち合わせ場所ここにしたいなー♪桜の木にね、イルミネーション付けてるの♪」
と言いながら桜がスマホ画面に映る公園を見せて来る。
そこには光り輝くイルミネーションの桜並木があった。
「いいな!そこ!あ、じゃあ待ち合わせ時間は夜がいいか」
「19時にしない?」
「いいよ。そうしよう」
「やった!そこから見える星空も綺麗なんだふたりで絶対に見ようね!」
「あぁ!約束な」
「約束♪」
そうして俺達は指切りげんまんをし無事に退院の日を迎えたのだった。