なにやってんだろ。
私は思わずため息をついた。
自分でも思うけど、本当に私は妄想癖がひどい。
今も、好きな人と一緒に帰れたら…なんて叶わない願望が頭の中を占めていた。
あの人とは帰り道がそもそも逆なのに。
好きな人とずっとお喋りしていたいけど、他のクラスメイトに茶化されるのは恥ずかしいから話せずにいる。今日も遠くであの人を眺めているだけだった。
あの人はいつも明るくて、こんな地味な私とも笑顔で接してくれる数少ない人だ。
いつも誰かしらに囲まれている、いわゆる人気者ってやつかも。
けれどどこか儚い雰囲気を持つ人だった
私の事は一応仲良しと言う認識はしてくれているのだろうか。
本当のところは分からないけれど。
ある日、国語の課題で作文が出された。
テーマは「大切な人」。
家に帰って机に向かい、早速課題に取り掛かった。
真っ先にあの人の顔が浮かんだ。
でもペンが進まない。
無理に書き進めて変なポエムとかラブストーリー的なものになるのも嫌だし、
かといって今いいものが思いつく訳でもなく、私は途方に暮れた。
今日はまだ夏になっていないはずなのに気温が高く、景色が揺らいでいた。
結局作文はまだ提出していない。
あれから何度か絞り出そうとしたが、一滴も出てこなかった。
持ち前の妄想癖は肝心なところで役に立たない。
教室でうとうとしていると、先生に職員室に呼び出された。
課題を提出していないのがばれてしまい、明日出すようにと言われた。
出すも何も、書けないからしょうがないじゃんと心の中で文句を言いながら、
もう一度私は向き合ってみることにした。
拙いけれど、あの人のことをおもって書き始めた。
テーマ「大切な人」タイトル 蜃気楼
私の大切な人は、いつも明るくて、優しくて、けれどどこか儚い、蜃気楼のような人です。
あの人は、地味で目立たない私に他の人と変わらない笑顔で話しかけて来てくれました。
その時の笑顔は、私の心に何か、花が咲いた時のような温かい気持ちを届けてくれました。
あの人はそれを覚えていないかもしれないけれど、私にとっては本当に大切な思い出になっています。
ここで書くことではないけれど、私はあなたのことをずっと考えているのです。
ずっと届けたかった想いがあるのです。
けれど、今までの関係が壊れてしまうのではないかと怖くて、伝えられませんでした。
ううん、これもきっと言い訳で、私に勇気がなかっただけなのでしょう。
なので、明日も教室で待っています。
明日こそ私から話しかけられるように。
私は思わずため息をついた。
自分でも思うけど、本当に私は妄想癖がひどい。
今も、好きな人と一緒に帰れたら…なんて叶わない願望が頭の中を占めていた。
あの人とは帰り道がそもそも逆なのに。
好きな人とずっとお喋りしていたいけど、他のクラスメイトに茶化されるのは恥ずかしいから話せずにいる。今日も遠くであの人を眺めているだけだった。
あの人はいつも明るくて、こんな地味な私とも笑顔で接してくれる数少ない人だ。
いつも誰かしらに囲まれている、いわゆる人気者ってやつかも。
けれどどこか儚い雰囲気を持つ人だった
私の事は一応仲良しと言う認識はしてくれているのだろうか。
本当のところは分からないけれど。
ある日、国語の課題で作文が出された。
テーマは「大切な人」。
家に帰って机に向かい、早速課題に取り掛かった。
真っ先にあの人の顔が浮かんだ。
でもペンが進まない。
無理に書き進めて変なポエムとかラブストーリー的なものになるのも嫌だし、
かといって今いいものが思いつく訳でもなく、私は途方に暮れた。
今日はまだ夏になっていないはずなのに気温が高く、景色が揺らいでいた。
結局作文はまだ提出していない。
あれから何度か絞り出そうとしたが、一滴も出てこなかった。
持ち前の妄想癖は肝心なところで役に立たない。
教室でうとうとしていると、先生に職員室に呼び出された。
課題を提出していないのがばれてしまい、明日出すようにと言われた。
出すも何も、書けないからしょうがないじゃんと心の中で文句を言いながら、
もう一度私は向き合ってみることにした。
拙いけれど、あの人のことをおもって書き始めた。
テーマ「大切な人」タイトル 蜃気楼
私の大切な人は、いつも明るくて、優しくて、けれどどこか儚い、蜃気楼のような人です。
あの人は、地味で目立たない私に他の人と変わらない笑顔で話しかけて来てくれました。
その時の笑顔は、私の心に何か、花が咲いた時のような温かい気持ちを届けてくれました。
あの人はそれを覚えていないかもしれないけれど、私にとっては本当に大切な思い出になっています。
ここで書くことではないけれど、私はあなたのことをずっと考えているのです。
ずっと届けたかった想いがあるのです。
けれど、今までの関係が壊れてしまうのではないかと怖くて、伝えられませんでした。
ううん、これもきっと言い訳で、私に勇気がなかっただけなのでしょう。
なので、明日も教室で待っています。
明日こそ私から話しかけられるように。
