ふと、視界に薫子のスマホ画面が入った。
画面には唯の写真がいっぱいに表示されている。
写真の唯は自分の姿を鏡に写して、それをスマホで撮影したみたいだ。
スマホにはうさぎのぬいぐるみのストラップがついているのが、鏡越しに見えた。
あぁ、そう言えば。
『これかわいいでしょ。海外赴任から帰ってきたお父さんがお土産でくれたの』
少し前教室内で唯がそう言ってあのうさぎストラップをみんなに見せている光景を思い出す。
日本では売られていないものらしく、唯はすごく喜んでいた。
そんな唯を見て『唯ちゃんがうさぎさんみたいだね』なんて言っている男子生徒もいた。
そこまで思い出すとなんだか急に胸の奥が重たくなってきて、私は薫子のスマホを暗転させて、両耳を塞いだのだった。
画面には唯の写真がいっぱいに表示されている。
写真の唯は自分の姿を鏡に写して、それをスマホで撮影したみたいだ。
スマホにはうさぎのぬいぐるみのストラップがついているのが、鏡越しに見えた。
あぁ、そう言えば。
『これかわいいでしょ。海外赴任から帰ってきたお父さんがお土産でくれたの』
少し前教室内で唯がそう言ってあのうさぎストラップをみんなに見せている光景を思い出す。
日本では売られていないものらしく、唯はすごく喜んでいた。
そんな唯を見て『唯ちゃんがうさぎさんみたいだね』なんて言っている男子生徒もいた。
そこまで思い出すとなんだか急に胸の奥が重たくなってきて、私は薫子のスマホを暗転させて、両耳を塞いだのだった。



