だから唯の裏アカを知っても別れようとしなかったんだ。
親が家にいないなら遊び放題でよかったじゃん
篤志くんに言い放った言葉も蘇ってきて首を左右に振ってかき消した。

すると今度は路上で泣き崩れる唯の姿が浮かんでくる。
途端に吐き気を感じて誰もが寝静まった自宅のトイレへと走って嘔吐した。

☆☆☆

唯が登校してきたのは次の月曜日だった。
出席日数を気にしてか、それとも別になにかがあったのかわからない。
「よく来れたよね」
「もう友達いないのにね」

聞こえるように言っているのは唯の元友達たちだ。
他の子たちは唯がそこにいてもいないように振る舞っている。