窓の外では黒い雲が遠くから近づいてきていた。
さっきまでの快晴はそう長くは続かないらしい。

「よくわかんないけど、裏アカ晒したのは私じゃないから」
私は突き放すようにそういい、乱暴にカバンを持って教室を出たのだった。

☆☆☆

なんでだろう。
なんだかむしゃくしゃする。
一番嫌味な女が学校からいなくなって楽しくなるはずが、心は沈み込むばかり。
「イチゴのクレープ美味しかったよね」

日曜日の昼下がり、私と薫子は最近できたばかりのクレープ屋に寄って出てきたところだった。
クレープはパリパリとした生地で、焼き立ての香ばしさを感じてとても美味しかった。