あんなにも元気な振る舞いをいつも見せていたのに。
こんなもの。所詮こいつら(報道陣)は葵の何も知らないのに。

なんでたよ。

悩み相談だったらなんでも受けたのに。


まぁ、今色々と後悔してももう遅い。


だから、このお話は、僕と彼女の淡くて脆い、青春の物語。

今から語ることは、幸せだったあのころのことから、辛かった日のことまで。


結末は知り終えている。

彼女は死ぬんだ。

自ら辛いことをする。それだけで震えが止まらなかった。けれど、涙を拭いながら、この小説を書こうと思う。