俺の能力、便意操作なんだが

如月とオカンがリビングから出ていって、わりとすぐにドタドタとオカンがリビングに戻ってきた

「ちょっと!美琴ちゃんが」

!!なにかあったのか!?

俺はすぐ立ち上がる

オカンは自分の手で胸を形どる仕草をして

「デカい」

と言った

「おい!びっくりさせんじゃねぇよ!!」

でも、ありがとうだよ!!

そしてまたドタドタ戻っていった


「おい、晴翔」

「あん?なんだよ親父」

「これ、母さんに内緒な」

そう言って一万円札を出してきた

「え?いいのかよ…だってさっき…」

「そうだ。だからこれは美琴さんにだ。彼女に出させるなよ」

「あ、あぁ…サンキュ…」

俺は貰った1万円札を財布にしまった

「なぁ親父…」

「んー?なんだ?」

「足鍛えろって、どうすりゃいいんだよ」

親父はフハハと笑ってビールを一気に飲み干してから

「さっきも言ったけど瞬発力が大事だ。スクワット最低50回。んで、たまにダッシュ混ぜて走れ」

と言った

「わかった…あと今度またあの柊家式のキャッチボールやってくれ」

「フフ、そんなに美琴さんが大事か?」

「……あぁ」

「わかったよ……青春だな…」

親父とそんな会話をしてると

ガチャっとリビングのドアを開け
オカンが入ってきた

「んもう、すごいわよ。ジャジャーン」
オカンがそう言うと
如月が入ってきた

如月を見たとき、俺の瞳孔が完全に開く
いや、瞳孔だけじゃなく全身の毛穴までもが開くのがわかった

白い水玉模様の青い浴衣に、黄色の帯で身を包んだ如月美琴は、少し恥ずかしそうに、頬を淡いピンクに染めていた。
天から舞い降りてきたと言ってもみんなが納得するだろう

後ろ髪はアップにしたお団子で、いつもの如月美琴とはまた違う美しさを放っていた

親父までもが
「おぉ…」と言う

俺は呼吸をするのも忘れ、ただ如月美琴を見て動くこともできなくなっていた

「どう?美琴ちゃん可愛いよね。お団子にしたのも正解だったわー」

可愛いで済ませていいレベルではない

なんなら、お団子の髪型にさせたオカンを、歴史の教科書に載せてもいいと思う

「ねぇお父さん、この浴衣覚えてない?」

「ん?あぁそれ!俺が母さんに買ってあげたやつか!」

「そう!懐かしいわよねぇ…ねぇお父さん」

「あぁ…そうだな…」

そう言いながら親父とオカンは視線を絡みつかせる

「ゴホン…あー、晴翔。お前帰ってくる前に、電話入れてから家に入るようにしてくれ…」

お前ら2人なにしようとしてんだよ!!
息子にわかるように言うんじゃねー

19時になりそうだったので、俺と如月は夜祭に向かうことにした