俺の能力、便意操作なんだが

「ご、ごめん!!」

如月が謝りながら俺に駆け寄る

「見てたらあたしも参加したくなって、キャッチボール」

「え?君もお小遣い欲しいの?君になら普通にあげちゃうけど」

親父がデレデレしながらそう言う

おい!他所様の女子高生にお小遣いは色々ダメだろ!!
誤解されるぞ!

「あ、いえ。お金はいいのであたしも"組み手"…お願いしたいなって」

「えぇ!?君、白守の娘さんでしょ?じゃあ絶対強いじゃん。ヤダよ」

「おいクソ親父!ダサェこと言って逃げんなよ!」

「バーカ。なにもわかってねぇな…お前に1番大切なのはなにか教えといてやる。"逃げるが勝ち"だ。ヤバくなったら逃げろ」

「逃げるなんてダサいことはしねえ」

「ダサくて結構。生きてるだけで丸儲けなんだよ」

「失礼します」

如月が我慢できずに親父に殴りかかる

親父はそれをサラッとかわすが、如月は続け様に回し蹴りを放つ
親父は難なくそれも避け、如月の一方的な攻撃が始まった

「おぉ、昔の白守そっくりだな!荒削りだがセンスは抜群だ」

そう言いながらも如月の攻撃を次々とかわす

「晴翔より断然強いなぁ。お前この子に守ってもらえよ」

うるせぇ…

親父は如月の攻撃を左手で止め、自分の体に如月を引き寄せて片手でガッシリと抱きしめた

如月は逃げようとするけど身動きがとれずにいる

親父は俺の方をむいて

「どうする?仲間が捕まったぞ?俺なら逃げるが」

と言った

そして舌をチロッと出して、わざとらしい手つきで如月の顔を触ろうとする

一気に怒りが頂点になる

俺はすぐ立ち上がり叫んだ

「美琴から離れろ!!クソ野郎!!」

俺は親父の方を睨み能力を発動させようとした

親父はパッと如月を離すと、すぐ視界から消えた
「そうだ…仲間を捨てて逃げるんじゃねぇ…逃げるときは仲間と一緒にだ」
俺の懐から声がする

恐ろしく早い

下を向く間もなく、腹に衝撃がくる
俺は後ろに吹っ飛んだ

「大切な人を守りたいなら強くなれ…晴翔」

俺は呼吸が乱れてるのと腹が痛いので
ただうずくまっていた


「あー、やっぱり、なまってるなぁ。父さんも運動しなきゃ」

悔しい…

「言っとくけど、白守は全盛期の俺よりつえーぞー。ってかお前能力使おうとすんなよズリィな」

もうお腹も痛くないけど、俺は悔しくて
そのまま横になっていた

親父にボコられた悔しさというより
もし今の場面と同じように、如月が誰かに捕まったら、俺はなにもできなかった
自分の弱さに腹立たしくなる

強くなりたい…
如月を守るために