極彩色の祈り

 そして、アネリーゼ様との約束の日の前夜。私は、妙に体が熱かった。わたくしの風邪が移ったのかしら、とスミアは心配そうにしていたが、私はスミアを早めに寝かせて、一人で寝ようとした。
 しかし、熱くてなかなか寝れなかった。もうすでに寝てしまったスミアを起こさないようにそっとベッドを抜け出して、まずは冷たい水を飲んだり、顔を洗ったりしてみた。
 それでもほてりが消えないので、夜風にあたってみようかと外に出た。騎士がちらりと私を見た気がしたが、そそくさとその場を立ち去った。
 私はそれほど遠くに行くつもりもなかったので、あまり人目につかなさそうな建物の陰に座り込んだ。
 縛ってない髪が弱い風に吹かれてなびく。私はそれをぼんやりと見ていた。風邪だったら少しのどが痛くなったりするものだが、そんな前触れはなかった気がする。ちょっと疲れが出ただけだろうと思うことにした。
 座り込んでいると、なんだか眠たくなってきた。とろんとおちていく瞼に抗うことはできず、私は静かに眠りについた。

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