極彩色の祈り

 一人は無造作に切られたボブヘア、つぶらな色素が薄い瞳を持つ少年だ。シャツにズボン、それにベストを着ていて、それはアネリーゼ様より質素だが、孤児より断然良質な服。どこかで見覚えのある服。ああ、騎士様の普段着だ。一度老騎士様に見せていただいたことがある。
 もう一人は肩にかかるくらいの髪を一つにくくり、少し細いアネリーゼ様によく似た光を孕む色素が濃い瞳を持つ、アネリーゼ様と同じくらいの年と思しき男性。こちらも同じ出で立ちだが、騎士用の普段着とは少し違うように見えた。どこが違うのか、具体的に言い表せるわけではないけれど。
「こんにちは。俺はプロン。アネリーゼ様の側近で、一応騎士コースを選択している」
「私の名はルヨ。アネリーゼ様には幼いころからお仕えしております。私が選択したのは、側仕えコースと文官コースです」
 プロン様とルヨ様がそれぞれ挨拶する。少年がプロン様、青年がルヨ様。そう記憶しながら、私はこくりと頷く。それ以外にほかに返答の方法がわからなかった。
 ルヨ様がアネリーゼ様の隣、私の左斜め前に陣取り、アネリーゼ様と同じようにしゃがみ込んで私と視線を合わせようとする。アネリーゼ様はルヨ様の動きを追って私のほうを見る。プロン様は私の右斜め前、アネリーゼ様の後ろに立った。