「ねーねー、つぎはなにしてあそぶ?」
 京花の溌剌とした声が公園に響き渡る。
「いっかい、きゅうけいしようよ。ぼく、もうつかれた」
「おれは、まだまだあそべるぜ!」
 亮二(りょうじ)の頼り甲斐のあるような声も聞こえてくる。
「でも、ゆういちがつかれたんなら、おれもやすもうかな!」
 幼馴染の星原亮二と沢井京花。そして僕、坂根祐一(ゆういち)の3人は幼馴染で、いつも仲良く遊んでいた。
 仲良く遊んでいた?あれ、どうして過去形なんだっけ。ああそうか、僕は、幼い頃の夢を見ているんだ。
「なにがあっても、わたしたちはずっといっしょだからね!」
 京花が笑顔で喋っている。
 そう、何があってもずっと一緒にいられると。
 幼気を纏うあの頃の僕たちは、そう思っていたんだ。