六月二日。
 ジメジメとした空気が広がっていた。
「眠い……」
 昨日遅くまで夜更かししていたツケが回ったのか、瞼が中々持ち上がらなかった。それでも今日は起きなきゃいけない。──今日は、何よりも大切な用事があった。
 だから、重たい身体に鞭打って、私は朝の支度を始めた。