晩餐会が始まる時間になったから、会場にはいっぱい人が集まってきたんだよ。
 皆、綺麗に着飾っているんだ。
 そして、陛下の挨拶が始まったよ。

「今宵は新たな才能を祝賀する晩餐会だ。皆、楽しんでくれ。それでは、乾杯!」
「「「乾杯!」」」
 
 音楽隊の演奏も始まって、晩餐会が始まったよ。
 なんだかテレビの中の世界みたいで、とっても華やかなんだ。

「リリーナ嬢、勲章受賞おめでとう」
「知的な才女で、ケイン殿下にピッタリだな」
「ありがとうございます」

 りっちゃんの所には、大人の男女がたくさん挨拶にきていたんだ。
 ちらっと話を聞いてる限りだと、あの香水臭いおばさんの様に嫌味を言ってこないし、和やかだから大丈夫かな?

「「「ポチちゃん、おめでとー!」」」
「ありがとう!」

 ポチの所にも、この間のお茶会で一緒だった子どもがいっぱいきたんだよ。
 いっぱいおめでとうって言ってくれて、ポチもとっても嬉しいんだよ。

「ポチちゃん、一緒にジュース飲んでもいい?」
「勿論だよ!」
「じゃあ僕も」
「私もポチちゃんと一緒!」
「皆、大歓迎だよ!」

 急遽だけど、椅子がいっぱい並べられて皆でおしゃべりするんだ。
 グレース様もトール君も一緒なんだよ。
 皆でワイワイするのって、とっても良いよね。

「いつもポチちゃんの所は賑やかね」
「争いとは無縁で、とても良い事だ」
「そうなの。皆、仲良しなんだよ!」

 王妃様と陛下も一緒に座って話に参加してきたんだ。
 王太子様がずるいって、陛下と王妃様に言っているの。
 ポチ達の所に陛下と王妃様がやってきたから、一人で来賓の挨拶の対応しているんだって。
 それはとっても大変だね。

「ポチちゃんはあと三日したら公爵領に帰るのかな?」
「そうだよ。また孤児院に帰って、皆のお手伝いをするんだ」
「本当にポチちゃんはお手伝いが好きなんだね」
「ポチはお手伝いが大好きなんだよ!」

 王妃様がポチの頭を撫でてくれたんだよ。
 ポチは色々なお手伝いをするのが好きなんだよ。

「王都にも一日で来れる場所だし、たまに遊びに来るんだよ」
「勿論だよ。お手伝いの休みの日に王都に行ってみるんだ」

 今度はミッケちゃんとリルムちゃんと一緒に王都に来たいな。
 ここにいる皆も、きっとミッケちゃんとリルムちゃんと仲良しになれるよ。

「それでは、間もなくダンスのお時間となります。参加される方は、どうぞ真ん中へお並び下さい」

 と、ここでいよいよダンスの時間になったよ。
 りっちゃんが頑張った成果が発揮されるんだ。
 ポチ、とっても楽しみだよ。