玄関を開けた途端、肌にまとわりつくような熱気に包まれ、全身の毛穴から汗がにじみ出す。彼氏の元カノに「いってらっしゃい」と見送られ、「行ってきます」と返事をする自分に改めて疑問を抱きつつも、私は階段を一番下までゆっくりと降り、駅を目指す。秩序正しく配置された住宅の集まりを抜け、青々とした木の葉が揺れる公園を抜け、もう少しで駅というところで、昨日樹からメッセージが来ていたことを思い出し、スマホを取り出して確認する。
これから家に帰って寝るよ。おやすみ。
とあった。おやすみどころかおはようだって遅い時間になって返事をしないのはさすがにまずいと思い、歩道のさらに端に寄って立ち止まり、返事を打つ。
酔っ払って寝ちゃってた、ごめんね。授業は三限からだけど、これから学校行く。
すぐに返信が来る。
全然気にしなくていいよ。僕も今大学にいる。一緒にお昼食べようよ。
すぐ行くね、と返事をして、駅へ急ぐ。
これから家に帰って寝るよ。おやすみ。
とあった。おやすみどころかおはようだって遅い時間になって返事をしないのはさすがにまずいと思い、歩道のさらに端に寄って立ち止まり、返事を打つ。
酔っ払って寝ちゃってた、ごめんね。授業は三限からだけど、これから学校行く。
すぐに返信が来る。
全然気にしなくていいよ。僕も今大学にいる。一緒にお昼食べようよ。
すぐ行くね、と返事をして、駅へ急ぐ。



