アオハルダスト


 次々と交わされる挨拶や、大きな笑い声。ざわつく廊下で、教室のドアを目の前に立ち止まる。教室の中からは、いつも通りの賑やかな声が聞こえる。私の居場所は、あるだろうか。ドクン、ドクンと心臓の音が脳内に響く。久しぶりに開ける教室のドアは思っていたよりも大きくて、小さく息を吐く。

 ふと、右手に持ったスマホのロック画面が目に入った。小さな公園と、飾らないユウナと私。


 「……よし、」

 ドアに手をかけて、右側に動かす。ガラガラと音を立てて開いたドアは、見た目ほど重くなかった。


 「おはよう、ユウナ」
 「ミサ、おはよう!」


 



 ──青春は、星屑みたいだ。

 遠くから見ているときらきら光っているけれど、実際はただのクレーターまみれの惑星で、寒いし暗いし、自分で光を発することもできない。

 星屑みたいな青春を、放課後のゴミ箱に捨てた日
 私たちは、新しい春を始めた。