達也が先に立ち、新聞が積み重ねられて言うる一角へと向かう。
新聞の資料は展示物のひとつかもしれないけれど、まだ手つかずと言った様子だ。
それでも構わず長テーブルの上に新聞を広げていく。

「半年前の日付を中心に調べよう」
「わかってる」
雄一の言葉に達也が頷き、ふたりは黙々と新聞を確認していく。

そのときだった、
雄一が広げた新聞の中から2枚の写真が滑り落ちてきた。
雄一がかがみ込んでそれを拾うと、そこにはカラフルな衣類が写っていた。

「なんだこれ」
「女性ものの服か?」

オレンジ色のトップスの襟元にはビーズがあしらわれていて、サイズも小ぶりに見える。
もう一枚の写真は黒いソックスだ。