いまよい村は自殺村。
その情報を入手したあと、ふたりは車で鳥居まで戻ってきていた。
運転席には消沈した様子の雄一が座り込んでいる。
「さっきの話が本当だとして、村の人たちはその村では生きる気力を取り戻すってことなのかな」
「……わからない。でも、いまよい村には夏美を傷つけるものは存在しないのかもしれない。現実からかけ離れた村なら、なにも心配事はないのかもしれない」
雄一がうなるように答える。
そのまま頭を抱えてハンドルにもたれかかる。
「夏美ちゃんは引きこもり、山田美加さんは確かホストに貢いで大学もやめたんだっけ? それから施設利用者たちは運転手からの日常的な虐待。それぞれに重たい理由を持っていたようだけど、でもそれじゃあトミーはどうなる?」
達也の言葉に雄一が顔を上げた。
「トミーはなにに悩んでたんだ? 自分の好きなことで金を稼いで、登録者数もうなぎ登りで、なにも心配することはなかったんじゃないか?」
「そう言っても所詮は表に出てきてる情報だけだろ? もしかしたらトミーにもなにか抱えてるものがあったかもしれない」
その情報を入手したあと、ふたりは車で鳥居まで戻ってきていた。
運転席には消沈した様子の雄一が座り込んでいる。
「さっきの話が本当だとして、村の人たちはその村では生きる気力を取り戻すってことなのかな」
「……わからない。でも、いまよい村には夏美を傷つけるものは存在しないのかもしれない。現実からかけ離れた村なら、なにも心配事はないのかもしれない」
雄一がうなるように答える。
そのまま頭を抱えてハンドルにもたれかかる。
「夏美ちゃんは引きこもり、山田美加さんは確かホストに貢いで大学もやめたんだっけ? それから施設利用者たちは運転手からの日常的な虐待。それぞれに重たい理由を持っていたようだけど、でもそれじゃあトミーはどうなる?」
達也の言葉に雄一が顔を上げた。
「トミーはなにに悩んでたんだ? 自分の好きなことで金を稼いで、登録者数もうなぎ登りで、なにも心配することはなかったんじゃないか?」
「そう言っても所詮は表に出てきてる情報だけだろ? もしかしたらトミーにもなにか抱えてるものがあったかもしれない」



