☆☆☆
次に録画が開始されたときには資料館の近くだった。
画面奥に小さな灰色の建物が見えている。
「ここがこの町の資料館です。思ったより小さくてちょっと心配だけど、夏美ちゃんを取り戻すために行ってみます」
達也の説明が聞こえてきて、カメラは資料館へと近づいていく。
受付に向かうと入園料は無料と書かれていて、人の気配もなかった。
「どうする? 勝手に入って勝手に撮影してもいいと思うか?」
「誰もいないってことは、好きにしてもいいってことだろ。それに、後から動画を見返してなにかわかることがあるかもしれない」
雄一が答えて、先に扉を押し開ける。
中は広いロビーのようになっていて、そこにパネルが展示されている。
「古墳のこととか、滝のことが書かれてるな」
展示物の大半がこの小さな町を支える数少ない観光名所のことだった。
【××古墳。
当時この町に城を構えていた○○氏の墓。
○○氏はこの辺一体を収めていた人物で街の発展にも大きく貢献した】
【△△滝。
△△滝は50メートルの高さがあり中央付近に大きな岩があるため途中で二股に分かれて滝壺へと流れ落ちる】
次に録画が開始されたときには資料館の近くだった。
画面奥に小さな灰色の建物が見えている。
「ここがこの町の資料館です。思ったより小さくてちょっと心配だけど、夏美ちゃんを取り戻すために行ってみます」
達也の説明が聞こえてきて、カメラは資料館へと近づいていく。
受付に向かうと入園料は無料と書かれていて、人の気配もなかった。
「どうする? 勝手に入って勝手に撮影してもいいと思うか?」
「誰もいないってことは、好きにしてもいいってことだろ。それに、後から動画を見返してなにかわかることがあるかもしれない」
雄一が答えて、先に扉を押し開ける。
中は広いロビーのようになっていて、そこにパネルが展示されている。
「古墳のこととか、滝のことが書かれてるな」
展示物の大半がこの小さな町を支える数少ない観光名所のことだった。
【××古墳。
当時この町に城を構えていた○○氏の墓。
○○氏はこの辺一体を収めていた人物で街の発展にも大きく貢献した】
【△△滝。
△△滝は50メートルの高さがあり中央付近に大きな岩があるため途中で二股に分かれて滝壺へと流れ落ちる】



