「なぁ、今朝のニュース番組見たか? 人の手足が発見されたってやつ」
息切れしている達也の声がして、画面には雄一と夏美の姿が映った。
達也は今日のテレビニュースを見て夏美の家まで急いでやってきたようだ。

「見たよ。事件があった場所はトミーたちが消えた場所の近くだってことも、知ってる」
雄一の声が低く、重苦しい空気が部屋の中に充満している。
「まさか、トミーの手足じゃないよな?」

達也の冗談半分の言葉に夏美が怯えた顔を向けた。
「じょ、冗談だって。そんなことあるはずないだろ」
「でもわからないよ。トミーは実際にあの付近にいたのかもしれないし、なにかが事件に巻き込まれたのかも」

夏美はいたって真剣だ。
「そんな……」
達也が返す言葉を探すように黙り込んでしまったとき、夏美のスマホにメロディが流れた。

登録している動画配信者が新作を上げたときにお知らせしてくれるように設定してあるのだ。
「動画配信が始まってる!」