『スマホは使えるけど……でも地図アプリを使おうとしたらバグっちゃって……』
どれだけ歩いているのか、暗い画面の奥から荒い呼吸が絶え間なく聞こえ続けている。
「これ、私達も警察に通報したほうがいいのかな?」
トミーの呼吸音を聞いてるとだんだん不安になってきたのか、夏美がふたりへ視線を向ける。
「通報してる人はもういるだろ。俺たちが動く必要はないよ」
雄一に言われて夏美は納得できない様子のままスマホ画面へ視線を戻した。
コメント欄には《通報しました》という書き込みもされているが、本当かどうかわからない。
『あ、なんか今……広場に出ました。でも草が膝まで茂ってて……やっぱり誰も手入れしてない感じです』
月明かりで照らし出された広場にはなにもなく、誰の姿もない。
ただそこだけ綺麗に木々が伐採されていることから、昔はなにかに使われていた場所なのだろうということは伺えた。
それからトミーが広場中央まで進んだとき、なんの前触れもなく配信が途絶えた。
「……ねぇ、やっぱりトミーなんだかおかしいよね?」
「そうだな。不気味な感じはすごいするな」
雄一が自分の腕をさすりながら答えた。
無数の鳥肌が立っている。
「夏美ちゃんは本当にこの配信者が好きなんだな。キッカケはなに?」
達也が気を取り直すように明るい声で質問する。
どれだけ歩いているのか、暗い画面の奥から荒い呼吸が絶え間なく聞こえ続けている。
「これ、私達も警察に通報したほうがいいのかな?」
トミーの呼吸音を聞いてるとだんだん不安になってきたのか、夏美がふたりへ視線を向ける。
「通報してる人はもういるだろ。俺たちが動く必要はないよ」
雄一に言われて夏美は納得できない様子のままスマホ画面へ視線を戻した。
コメント欄には《通報しました》という書き込みもされているが、本当かどうかわからない。
『あ、なんか今……広場に出ました。でも草が膝まで茂ってて……やっぱり誰も手入れしてない感じです』
月明かりで照らし出された広場にはなにもなく、誰の姿もない。
ただそこだけ綺麗に木々が伐採されていることから、昔はなにかに使われていた場所なのだろうということは伺えた。
それからトミーが広場中央まで進んだとき、なんの前触れもなく配信が途絶えた。
「……ねぇ、やっぱりトミーなんだかおかしいよね?」
「そうだな。不気味な感じはすごいするな」
雄一が自分の腕をさすりながら答えた。
無数の鳥肌が立っている。
「夏美ちゃんは本当にこの配信者が好きなんだな。キッカケはなに?」
達也が気を取り直すように明るい声で質問する。



