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「さぁて。夏休みももうすぐ終わり。この引きこもりドキュメンタリーもそろそろ終盤といったところでしょうか」
達也の調子のいい声がカメラの奥から聞こえてくる。
画面に映っているのは夏美の部屋で、雄一も一緒にいた。
「今回は引きこもりドキュメンタリー作成に付き合ってくれてどうもありがとう。今年の夏はとんでもない経験をしたけど、どうだった?」
カメラでアップにされた夏美がはにかんだ笑みを浮かべた。
色白だった肌が少しだけ日焼けしている。
「すごい経験をしました。外に出るどころの騒ぎじゃありません」
いまよい村から脱出した夏美はすぐに入院したけれど、検査の結果薬物以外の異常は見られなかった。
その薬物も今はもうすっかり体から抜けて、いつもの夏美に戻っていた。
「そうだね。これから先はどうするつもり?」
「そうですね……きっとあんな経験をした人は少ないと思う。それに、きっと私だから乗り越えられたんだと思う。過去のイジメも含めて。だから……これからはアルバイトでもしてみようかな。あの村で経験したことに比べればどんなことでも乗り越えられるはずだから」
夏美がそう締めくくった。
「さぁて。夏休みももうすぐ終わり。この引きこもりドキュメンタリーもそろそろ終盤といったところでしょうか」
達也の調子のいい声がカメラの奥から聞こえてくる。
画面に映っているのは夏美の部屋で、雄一も一緒にいた。
「今回は引きこもりドキュメンタリー作成に付き合ってくれてどうもありがとう。今年の夏はとんでもない経験をしたけど、どうだった?」
カメラでアップにされた夏美がはにかんだ笑みを浮かべた。
色白だった肌が少しだけ日焼けしている。
「すごい経験をしました。外に出るどころの騒ぎじゃありません」
いまよい村から脱出した夏美はすぐに入院したけれど、検査の結果薬物以外の異常は見られなかった。
その薬物も今はもうすっかり体から抜けて、いつもの夏美に戻っていた。
「そうだね。これから先はどうするつもり?」
「そうですね……きっとあんな経験をした人は少ないと思う。それに、きっと私だから乗り越えられたんだと思う。過去のイジメも含めて。だから……これからはアルバイトでもしてみようかな。あの村で経験したことに比べればどんなことでも乗り越えられるはずだから」
夏美がそう締めくくった。



