ここまで来る中でノートについて話を聞いたのはただ一度きりだ。
忘れるはずもない。
「それは葛西真司って子が持っていたノートのこと?」
雄一からの質問に友樹が目を見開いた。
「神様の名前を知ってるんだね? そうだよ。神様のノートの力を持続させるために、半年に一度イケニエを出すんだって。お母さんに聞いたことがあるよ」
開けているとはいえ、そこまで子供に説明していたとは、
そういえばトミーが殺された場所はこの広場だ。
どの建物からも見える位置にあるこの広場でイケニエを出しているということは、村の誰もが知っているということで間違いないだろう。
達也はその事実に強く身震いをした。
罪を犯していると知っていて、村人全員が共犯者でいる。
それがどれほど恐ろしいことかトミーの動画を通して知った。
「ノートの力がなくなると、どうなる?」
「この村がなくなっちゃうんだって。だから絶対にノートをあの祠から出しちゃいけないんだって」
雄一からの質問に友樹が少しだけせつなそうに答えたのだった。
忘れるはずもない。
「それは葛西真司って子が持っていたノートのこと?」
雄一からの質問に友樹が目を見開いた。
「神様の名前を知ってるんだね? そうだよ。神様のノートの力を持続させるために、半年に一度イケニエを出すんだって。お母さんに聞いたことがあるよ」
開けているとはいえ、そこまで子供に説明していたとは、
そういえばトミーが殺された場所はこの広場だ。
どの建物からも見える位置にあるこの広場でイケニエを出しているということは、村の誰もが知っているということで間違いないだろう。
達也はその事実に強く身震いをした。
罪を犯していると知っていて、村人全員が共犯者でいる。
それがどれほど恐ろしいことかトミーの動画を通して知った。
「ノートの力がなくなると、どうなる?」
「この村がなくなっちゃうんだって。だから絶対にノートをあの祠から出しちゃいけないんだって」
雄一からの質問に友樹が少しだけせつなそうに答えたのだった。



