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地図にある小学校にはすぐに到着することができた。
木造の一階建てのそれは雄一たちが通っていた小学校よりも随分と小さい。
雄一は職員用駐車場の空きスペースに車を止めて職員用入り口へと向かった。

今は生徒たちは授業中のようで、校舎の中はとても静かだ。
「どちらさまですか？」
職員玄関を入って右手に受付があり、すぐに事務の女性がアクリル板の向こうから近づいてきた。

「すみません。僕たち○○大学の学生で、この町について調べ物をしているところです」
雄一は昨日と同じように学生手帳を見せた。

女性はそれを見て少し安心したように営業用の笑顔を浮かべた。
「はい。ご用件はなんですか？」
「ここに長く……できれば１０年ほど務めている先生や職員さんから話を聞きたいんですけど、誰かいらっしゃいますか？」

雄一の丁寧な口調に女性は「少しお待ち下さい」と返答して、奥へと引っ込んでいった。
それから５分も待たずに、受付の中から年配の男性が出てきた。