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カメラがテーブルの上に置かれて立派なリビングが写っている。
革製の茶色いソファに雄一と達也が並んで座り、大理石のテーブルには高級なティーカップがふたつ用意されている。
中に入っているのは紅茶のようで湯気が出ていた。
「突然押しかけたのにお茶まで用意してもらって、すみません」
雄一が恐縮そうに目の前に座る女性へ向けて言った。
「いいのよ、これくらい。これが涼子のアルバムよ」
分厚い表紙のアルバムを女性が開く。
達也がカメラを持ってそれを捉えた。
写真の中で微笑んでいる女の子は女性とよく似た丸顔の愛らしい子だった。
年齢は20歳前後に見える。
「これがいなくなる一週間前に撮った写真」
女性がアルバムの一番最後のページを開く。
そこにはさっきまでとは違い、痩せて目の下にクマを作った涼子の姿が写っていた。
「いなくなる前に、なにかあったんですか?」
「えぇ。あの子高校を卒業後大学へ進学したんだけど、そこであまり馴染めなくて引きこもりがちになってたの」
カメラがテーブルの上に置かれて立派なリビングが写っている。
革製の茶色いソファに雄一と達也が並んで座り、大理石のテーブルには高級なティーカップがふたつ用意されている。
中に入っているのは紅茶のようで湯気が出ていた。
「突然押しかけたのにお茶まで用意してもらって、すみません」
雄一が恐縮そうに目の前に座る女性へ向けて言った。
「いいのよ、これくらい。これが涼子のアルバムよ」
分厚い表紙のアルバムを女性が開く。
達也がカメラを持ってそれを捉えた。
写真の中で微笑んでいる女の子は女性とよく似た丸顔の愛らしい子だった。
年齢は20歳前後に見える。
「これがいなくなる一週間前に撮った写真」
女性がアルバムの一番最後のページを開く。
そこにはさっきまでとは違い、痩せて目の下にクマを作った涼子の姿が写っていた。
「いなくなる前に、なにかあったんですか?」
「えぇ。あの子高校を卒業後大学へ進学したんだけど、そこであまり馴染めなくて引きこもりがちになってたの」



