少し先に行ったら、そういう景色が広がるのかと思い、僕は暗いコンクリートの坂道を駆け上がった。
が、カーブを曲がっても同じような漆黒の闇夜に溶けた空間がそこにあるだけであった。
僕は坂を駆け下りて、下で待っていたアサミに言った。
「ボクら、どこかで道を間違えたかな?」
どおりで人通りがないわけだ、と僕は独りごちながら、一旦入口の外の道へ出た。
もう一度ケータイを出して調べる。
彼女は、僕のそばで少し寒そうにしながら黙って立っていた。
僕は画面の地図と、歩いてきた道、神社へ登る道を交互に見た。
思わず、うめいた。
「……合ってるよ」
が、カーブを曲がっても同じような漆黒の闇夜に溶けた空間がそこにあるだけであった。
僕は坂を駆け下りて、下で待っていたアサミに言った。
「ボクら、どこかで道を間違えたかな?」
どおりで人通りがないわけだ、と僕は独りごちながら、一旦入口の外の道へ出た。
もう一度ケータイを出して調べる。
彼女は、僕のそばで少し寒そうにしながら黙って立っていた。
僕は画面の地図と、歩いてきた道、神社へ登る道を交互に見た。
思わず、うめいた。
「……合ってるよ」



