あの夏の約束

46話(湊視点)

朝、ボクは暑さで目が覚めた。
「あっつ」
……どうしようかな。
とりあえずボクは、公園の水道の水を飲んだ。

「ぷっぅはぁ」

水、おいしいけどおなかすいたな……
ボクは財布を見てみたら、百円も入っていなかった。
「どうしよう……」
……ほかにも、ポケット……を見てみた。
中には腕時計だけが入っていた。
時間は、9時だった。
「ん……」
これからどうしよう……家には戻りづらいし、戻りたくない……
こんなこと考えたことなんて、無いけど……

死んでくれないかな。

死んでくれたらボクは自由なのに。
なんで、ボクは、こんな目にあわないといけないのかな。
そして、こんなことを考えてしまった。

あぁ、死んでくれなくても、ボクが……死ねば自由になれるのかな。
そして、ボクはジャングルジムの上に上った。