30話(ゆと視点)

「ふぅっ」
はぁ、はぁ。死ぬよこれ……息辛い……
もう、二度と海行きたくないよ…………
まぁ……海でゲームがあったら……やる。泳がないなら。
「服びっしょびしょ……」
どうしようかな。乾くまで待つのもあれだし……
そして、あたりを見渡した。
「あ」
視線を向けた先には、小さな小屋があった。
…………ん。
怪しいけど、行ってみるか
僕はその小屋に近づいて、ドアの前に立って、ドアをノックした。

「コンコン」

なにも返答はなかった。
試しにドアノブを握ってひいてみた。

「ガチャ」

「あ」
開いた……
すみません。
いるかいないかもわからないこの小屋の持ち主に対して断りを入れてから、僕は小屋の中に入った。
中には簡素な机、いす。そしてベットにクローゼットだけの部屋だった。
「うわぁ」
それでも、すべて、木目でそろえられていて、きれいに整頓されていた。
そして、ベットがもそもそ動いた気がした。

「え?」