27話(彩音&望 彩音視点)
「塔まだつかないのぉ……?」
「まだだな。今ギリギリ見えているくらいだから」
「ん~、でそういや彩音、どこにいたの?」
「林……山……森かな……多分」
結局どこだったんだろう
「……どうやってそれで死んだの?」
「葉っぱと枝を集めて、石をうって火をつけた」
「で……?」
で、って。そのままじゃん。
「飛び込んで死んだ」
「そうやって、死んだの?」
「そう、だね。もう生き返られないよ」
「もう、死ぬなよ」
死なないよ、私。
なんて、私が言えないな
「う……ん」
そしてしばらく歩いた。
「塔、見えてきた!」
「そうだね……みえてき…………あっ」
前を見ていなかった、望が崖から落ちた。
「パシッ」
私は望の手首をつかんだ。
「な~にやってるの?阿保なの?馬鹿なの?死にたいの?さっき人に死ぬなとか言っといて自分は、望は、死ぬんだ」
「ごめんって……早く引き上げてよ……」
「私、今ここで望の手首離して見捨てることもできるけど」
「ごめんなさい、彩音様。助けてください」
彩音様、だって
「ふふ、じゃあ」
私は望の上半身だけ引き上げた。
「ここまで?」
「いや?」
「何もないです」
でも、ここから塔へ行くことは不可能だな……
「塔まだつかないのぉ……?」
「まだだな。今ギリギリ見えているくらいだから」
「ん~、でそういや彩音、どこにいたの?」
「林……山……森かな……多分」
結局どこだったんだろう
「……どうやってそれで死んだの?」
「葉っぱと枝を集めて、石をうって火をつけた」
「で……?」
で、って。そのままじゃん。
「飛び込んで死んだ」
「そうやって、死んだの?」
「そう、だね。もう生き返られないよ」
「もう、死ぬなよ」
死なないよ、私。
なんて、私が言えないな
「う……ん」
そしてしばらく歩いた。
「塔、見えてきた!」
「そうだね……みえてき…………あっ」
前を見ていなかった、望が崖から落ちた。
「パシッ」
私は望の手首をつかんだ。
「な~にやってるの?阿保なの?馬鹿なの?死にたいの?さっき人に死ぬなとか言っといて自分は、望は、死ぬんだ」
「ごめんって……早く引き上げてよ……」
「私、今ここで望の手首離して見捨てることもできるけど」
「ごめんなさい、彩音様。助けてください」
彩音様、だって
「ふふ、じゃあ」
私は望の上半身だけ引き上げた。
「ここまで?」
「いや?」
「何もないです」
でも、ここから塔へ行くことは不可能だな……



