24話(祈里視点)

~2年前~
夏休み最終日(2)

帰るころには午後2時30分だった。
「みんな、見つけた?」
「うん!樹季、いいお題だったね~」
「じゃあ、樹季、答え合わせしていい?」
「いいよ、港」
「みんな、出して~」
そして、みんなが机の上に置いたのは、
彩音が納豆の写真、望がナッツ、ゆとがナゲット、樹季が茄子、夏芽がナッツ、ボクがツナ缶。
「あ……見事に分かれたね……」
「ナゲットじゃないの……?おいしいじゃん」
といいながらゆとはポテトをほおばっていた。
「ゆとはポテトがたべたいだけでしょ?」
「な、夏芽……突っ込まないでよ……」
「事実だもん」
「あ、そうだ今日俺用事あるんだよ」
「望が?珍しいね」
「珍しくねぇよ……だからあと1回やったら帰るから」
「おっけぃ。じゃあボクが言っていい?お題」
「うん」
「お題は……」
ボクは息を深く吸い込んでいった。
「みんなの楽しい瞬間」
「あ……っ!そういうことか」
「あ、彩音言っちゃだめだよ……?私もわかったけど……」
「みんな、言わないで!」
「はいはい。わかりきってるのに。」
そして、みんなスマホを取り出して、写真を撮った。

「カシャ」