19話(望視点)

「ふぅ」
水も飲めたし、塔に向かって歩くか……
誰かに会えねぇかなぁ……
砂漠を抜けたから、歩きやすいな……
その瞬間、上から何かが降ってきた。
「いったぁ……ん……?」
俺はその声の、降ってきた人を見て、驚いた。
「あ、彩音?」
「あれ、望じゃん」
「……なんでいるんの?」
「あ……自殺したからかなぁ?」
「……命は大切にしろよ」
「ごめん。ま、望のところに行けたからいいや」
なんでだよ……
「ごめんって……」
「はぁ……じゃあ、ここから2人で塔目指していくか」
「うん」
そして、1歩踏み出して、塔の方へ向かった。