あの夏の約束

11話(望視点)

おれは、まだ歩いていた。
鬱陶しい髪をかき上げて、整えた。
もう、腹が減ったとか、のど乾いたなんかはもう感じなくなった。
そして、また風が吹き砂が舞った。
「風つえぇよ」
砂漠の砂が顔に当たる。汗もかいてきたから、顔にくっつく。
「あぁ、もう」
いつになったら、川……というか水辺につくんだ……?
そしてまた、しばらく歩き続けた
おれは体力だけは自信があるから、どこまでもいける自信がある。

しばらく歩き続けたら、遠くに川が見えた。
「おっ!」
そして、おれはそこに向かって全力で走った。

「あぁ……ついた……」
きらきらしているきれいな川についた。
「これでやっと水が飲めるぞ……」
そして、おれは手で水をすくって、飲んだ。
「ふぅっ」
おいしい。普通に水道水よりおいしい。
そして、おれは砂まみれになっている顔と足などを洗うことにした。

あぁ、さっぱりした。
洗い終わって、川の向こう側を見た。
ここを渡ったら、たぶん真ん中につく。
白い塔につくはず。
あぁ、これ、あいつにやらせたいな。
マジで。