結局、女バスは準優勝をし、月、水、金の夕練は県大会に行く女バスにコートを譲ることになった。
 先輩たちもいつの間にかほぼいつも通りに戻っていてよくわからないままだったが、力也から「トモ先輩に彼女ができて解決」と聞いて詳しくは突っ込んでいない。
 そして、今週末はいよいよ県大会を迎えるため今週は全て譲って外で筋トレをすることになった。
 正直、右足をケガしたらしい三木先輩が心配ではある。
 だが、心配そうな菊川先輩を見るだけで俺は何もできなかった。

 そして、男バスも筋トレだけでは物足りないらしく、動いたのはトモ先輩だった。
 そのままハナ先輩以外の二年と力也、ヒサ、俺でウエ先輩の家のショップに向かう。

「十九時からは予約あるから十五分前には終われよ」

 笑ってウエ先輩が出て行くと、俺たちはすぐにチーム分けをすることになった。
 セイ先輩、トモ先輩、ダイ先輩、ヒサのメンバーでじゃんけんして、残りのセンター、ユウ先輩、コタ先輩、力也、俺もじゃんけんをする。

「しゃっ!やろーぜっ!」

 センターラインを挟んでセイ先輩、トモ先輩、コタ先輩、力也が並び、ダイ先輩、ヒサ、ユウ先輩、俺が並んだ。

「じゃーんけーん……」

 トモ先輩が勢いよく拳を出すと、そのままダイ先輩が応じる。

「っしゃ!マイボール〜っ!」

 笑うトモ先輩がコートの外に出ると、舌打ちをするダイ先輩の肩をユウ先輩が叩いてこっちもディフェンスについた。