学校祭も終わると、すぐにウインターカップ予選が始まる。
春に三年生は引退しているうちは新チーム初の公式戦だが、強豪校にとっては三年生最後の試合で気合いを入れる大会でもあった。
俺にとっても高校でマネとして初の公式戦。
俺たち一年は前の試合を見学しつつ、アップのタイミングをセイ先輩に伝えられるように体育館の入口で待機していた。
「まだか?」
そこにダイ先輩も来て俺たちは少し寄って場所を譲る。
「はい。まだ第一始まったとこなんで。第二が始まるタイミングでセイ先輩には連絡することになってます」
「ふーん……」
ボールを持ったままのダイ先輩は三面あるうちの真ん中でやっている女子の試合を見ていた。
「知り合いですか?」
「あぁ、あの五番が俺の従兄妹でな」
力也もそれに気付いて聞くと、ダイ先輩は白のユニフォームのチームを指す。
どう見ても目で追っているのは違う人な気がするがそれはツッコむのは止めた。
目の前のコートでは三木先輩がハイポストから見事なワンステップでかわしてシュートを決める。
「あー!ヤベぇ!緊張してくんなっ!」
なぜか落ち着かないヒサにクロは無言で背中を撫でていた。
「いや、ここまできたらもうやるだけだし!楽しめっ!」
一年の中で一番小さいモモは二ィッと笑ってボールをシュルシュルと回す。
俺はベンチでスコアを書いている菊川先輩を見つめていた。
春に三年生は引退しているうちは新チーム初の公式戦だが、強豪校にとっては三年生最後の試合で気合いを入れる大会でもあった。
俺にとっても高校でマネとして初の公式戦。
俺たち一年は前の試合を見学しつつ、アップのタイミングをセイ先輩に伝えられるように体育館の入口で待機していた。
「まだか?」
そこにダイ先輩も来て俺たちは少し寄って場所を譲る。
「はい。まだ第一始まったとこなんで。第二が始まるタイミングでセイ先輩には連絡することになってます」
「ふーん……」
ボールを持ったままのダイ先輩は三面あるうちの真ん中でやっている女子の試合を見ていた。
「知り合いですか?」
「あぁ、あの五番が俺の従兄妹でな」
力也もそれに気付いて聞くと、ダイ先輩は白のユニフォームのチームを指す。
どう見ても目で追っているのは違う人な気がするがそれはツッコむのは止めた。
目の前のコートでは三木先輩がハイポストから見事なワンステップでかわしてシュートを決める。
「あー!ヤベぇ!緊張してくんなっ!」
なぜか落ち着かないヒサにクロは無言で背中を撫でていた。
「いや、ここまできたらもうやるだけだし!楽しめっ!」
一年の中で一番小さいモモは二ィッと笑ってボールをシュルシュルと回す。
俺はベンチでスコアを書いている菊川先輩を見つめていた。

