「……で?結局このメンバーだけでやるのか?」
次の日、部活が終わり次第集合と言われたのは家庭科室。
そこに居たのは三木先輩と菊川先輩、そして、女バスの一年マネージャーの白井。
俺は一緒に来たセイ先輩に見上げられて、もう一度その家庭科室に居る三人を確認するのをただ見ていた。
「キクが裁断してくれて、私がミシンやるから、小嶋はクロスタイにこのビジューつけてくれる?」
「は?」
「家庭科上手だったじゃん!」
手のひらに乗せた赤と緑のビジューを見せて三木先輩がセイ先輩に説明し始めたのを見て、俺は菊川先輩の隣に移動する。
「これ、文化祭の方の材料費の見積もりです」
「ありがとう。あと、ちょっとここ座って」
こっちを見ることはなかったが、また隣のイスを出されて少しドキッとした。
白井は中央のテーブルで三木先輩が仕上げたエプロンやタイにアイロンを掛けている。
三木先輩が布を広げたりミシンを出しているのは同じ並びの北側のテーブルで、南側のテーブルに居る俺たちからはよく見えた。
三木先輩が説明してタイとビジューの入ったケースを置いたのは裁縫箱が置いてあった一番北で入口からも近いテーブルだ。
「あと、何かありますか?」
心を落ち着けてから座ると、菊川先輩は「あのねぇ」と言いながらサラサラとノートに書いた。
「は?」
俺の間の抜けた声はミシンを再開させた三木先輩のお陰で掻き消される。
「これ、いい?」
首を傾げつつ指をさされたそこには大きさの揃った小さめの文字があった。
次の日、部活が終わり次第集合と言われたのは家庭科室。
そこに居たのは三木先輩と菊川先輩、そして、女バスの一年マネージャーの白井。
俺は一緒に来たセイ先輩に見上げられて、もう一度その家庭科室に居る三人を確認するのをただ見ていた。
「キクが裁断してくれて、私がミシンやるから、小嶋はクロスタイにこのビジューつけてくれる?」
「は?」
「家庭科上手だったじゃん!」
手のひらに乗せた赤と緑のビジューを見せて三木先輩がセイ先輩に説明し始めたのを見て、俺は菊川先輩の隣に移動する。
「これ、文化祭の方の材料費の見積もりです」
「ありがとう。あと、ちょっとここ座って」
こっちを見ることはなかったが、また隣のイスを出されて少しドキッとした。
白井は中央のテーブルで三木先輩が仕上げたエプロンやタイにアイロンを掛けている。
三木先輩が布を広げたりミシンを出しているのは同じ並びの北側のテーブルで、南側のテーブルに居る俺たちからはよく見えた。
三木先輩が説明してタイとビジューの入ったケースを置いたのは裁縫箱が置いてあった一番北で入口からも近いテーブルだ。
「あと、何かありますか?」
心を落ち着けてから座ると、菊川先輩は「あのねぇ」と言いながらサラサラとノートに書いた。
「は?」
俺の間の抜けた声はミシンを再開させた三木先輩のお陰で掻き消される。
「これ、いい?」
首を傾げつつ指をさされたそこには大きさの揃った小さめの文字があった。

