「まだスネてんの?」
あれからクラスに入って席に着いてからずーっと必死で最後の悪あがきをした俺は合格点の七十点ギリギリの七十二点で何とか再テストは免れた。
なのに、教室でプリントを出して目にすることもなかった力也は百点、ヒサは九十三点、クロは八十二点。
俺だって中学まではそんな勉強で苦労することはなくて、むしろ成績はいい方だったのに。
「スネてない」
そっぽを向くと、力也は俺の前の席に後ろ向きで座って机に肘を付いた。
「この高校はそれぞれの中学の結構上位が揃ってんだから今まで取ったこともない順位になることもあるって言われたじゃん?」
確かに卒業する前に中学の時の顧問に言われたが。
「それに流星は別に頭悪くはないじゃん?半分くらいだろ?赤点引っかかる訳でもねぇんだし気にしなくてもよくね?」
言いながら弁当を開いた力也を見て、俺はメガネを上げながらそっと息を吐き出した。
「……で?何がヤバいって?」
「……」
再び机に頬杖をついてこっちを見上げてきた力也を見て黙り込む。
「流星は心配ごと溜めておけねぇんだから早く言ったら?じゃねぇとヒサとクロが昼飯買って戻って来んぞ?」
本題になると表情が柔らかくなることにこいつは気づいているのだろうか。
あれからクラスに入って席に着いてからずーっと必死で最後の悪あがきをした俺は合格点の七十点ギリギリの七十二点で何とか再テストは免れた。
なのに、教室でプリントを出して目にすることもなかった力也は百点、ヒサは九十三点、クロは八十二点。
俺だって中学まではそんな勉強で苦労することはなくて、むしろ成績はいい方だったのに。
「スネてない」
そっぽを向くと、力也は俺の前の席に後ろ向きで座って机に肘を付いた。
「この高校はそれぞれの中学の結構上位が揃ってんだから今まで取ったこともない順位になることもあるって言われたじゃん?」
確かに卒業する前に中学の時の顧問に言われたが。
「それに流星は別に頭悪くはないじゃん?半分くらいだろ?赤点引っかかる訳でもねぇんだし気にしなくてもよくね?」
言いながら弁当を開いた力也を見て、俺はメガネを上げながらそっと息を吐き出した。
「……で?何がヤバいって?」
「……」
再び机に頬杖をついてこっちを見上げてきた力也を見て黙り込む。
「流星は心配ごと溜めておけねぇんだから早く言ったら?じゃねぇとヒサとクロが昼飯買って戻って来んぞ?」
本題になると表情が柔らかくなることにこいつは気づいているのだろうか。

