マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午後12時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 然しものアマテラス神皇国・九州地方平定征伐戦こと、略称名・九州島地方戦役での戦は、終盤であるのにも関わらず、 西と南の方角から、大胆にも攻め掛かろうとする小勢の軍勢が、勇ましい雄叫びと供に現れたのである。



 そんな勇ましい軍勢こと、島津家残党軍とも言える島津・衣恵与・家久軍から成る3500人もの手勢が仕掛けた突撃隊の動きは、意外にも奇襲攻撃と成ってしまう。





 後にアマテラス神皇国・九州地方平定征伐戦、略称名・九州島地方戦役に措ける最後の戦である新納院・高城攻防戦の始まりであった。







 西から掛けてやって来て居り、タイミング良く居合わせた島津・衣恵与とは、口裏合わせをした訳でも無かった、甲斐宗運が率いる甲斐軍・500人。



 南からは島津・衣恵与・家久軍の3500人にて、それぞれ虚を突いた形で、包囲作戦をしているキリヤ公国連合国軍の加盟諸国の君主軍に迫った。





 そんな戦局が急変した光景を新納院・高城の本丸館近くに在る櫓の上から目の当たりにした山田・理安・有信と山田家の古株家臣団たちらは、如何するべきなのかの決断が迫られる事に成った。





「衣恵与さま・・・・」



「殿っ!!あの旗は・・・違い鷹の羽ちがいたかのはの紋所ですな。」



「と・・・言う事は、甲斐家が・・・・我らを助けに来たのか?」



「今更ながら助けに来られても・・・・・」



「その通りです。今更ながら、こんな状態に好き好んで籠城戦をして居る。我らをわざわざ助ける義理も無かろうに・・・・・・」



「まさか、義弘様の指示では?」



「いや、それは無いだろう。」と山田・理安は、家臣達の言葉を否定する。





「今頃、弘美様は・・・降伏を選択為さって居る事だろう。」



「でしょうな。」



「それに合わせて、各地の島津家の家臣達や国人衆たちの諸城も、降伏を決め居る筈。」



「そんな情勢下に成りつつある中で、我らに援軍を送るよりも、戦そのものを終わらせて、各地の諸将や国人衆らに、戦を続ける大義名分を失わせる方が、無駄死にをさせず、生き残らせる一番の方法だと見るべきだろう。」と山田・理安は、締め括る。



「詰まり、家久様や甲斐宗運殿らは、義弘さまの許しなく、島津家の命令無く、独断で兵を動かして居ると?」



「だろうな。衣恵与さまは、弘美様のキリヤ公国連合国に降伏すると言う決定には、納得せずに、最後の抵抗を試みる事にしたのだろう。」



「宗運殿の心中は図り兼ねるが、このまま黙って敗北を受け入れる事は納得できないと言いたいか・・・・いいや、彼の御仁は、これからの戦の有り様が変わる時代に、自分の様な武人は無用の長物と成る事を、痛いほど分かって居るのだろう。」と山田・理安は、キリヤ公国連合国軍に対して、軍を弘美の許しなしに勝手に動かした宗運の気持ちを察する。





「成程、流石は甲斐宗運殿と言いたいですが、凡そ500人程度の軍勢を10万人近い軍勢である。キリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍に、戦いを挑む等とは、無謀で御座る。」



「まさかっ!?特攻かっ!?」



「あの甲斐軍のなりふり構わずの突撃から見て、先ず・・・間違いないですな。」と言う家老の一人が呟く。





「殿っ!!家久様もっ!!」



「衣恵与様っ!!もう我らに構わないで下さいっ!!」



「間もなく戦は終わるのですから、後は我らの好きにさせて下さいっ!!」と山田・理安は叫ぶが、その叫ぶ声は届けた者達らには届かず、更に戦いは過激さを増して行きつつ、終局へと向かう。









 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前11時58分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・日向国・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城周辺地域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 然しものアマテラス神皇国・九州地方平定征伐戦、略称名・九州島地方戦役での戦は終盤であるのにも関わらず、 西と南の方角から、大胆にも攻め掛かろうとする小勢の軍勢が、勇ましい雄叫びと供に現れたのである。



 そんな勇ましい軍勢こと、島津・衣恵与・家久が率いる島津家残党軍の3500人は、南東方向から、突如として現れ、新納院・高城を囲み込む。



 

 10万人もの大軍である九州統一平定南東方面征伐連合国軍に真っ向から戦いを挑んだのであった。



「みんなっ!!これが最後の戦だよっ!!歳姉ぇの敵討ちだっ!!!」



「せめてっ!!島津家忠臣っ!!山田・理安・有信を助けっ!!キリヤ公国連合国の鼻を明かすんだっ!!」



「島津家の猛者っ!!勇者っ!!薩摩隼人たちよっ!!皆一斉にっ!!者共っ!!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!っ!!」



「法螺貝をならせええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」





「ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!」と法螺貝が戦場に鳴り響く。









「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」





「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」





「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」





「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」





「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」





 島津家の薩摩隼人たちは、最後の決戦を挑もうと、雄叫びの声を上げて、突き進んで行く。







 それと同時刻の事である。





 播磨国・龍野地方領・龍野町・龍野城主の赤松広秀が率いる軍勢1500人から成る赤松軍は、甲斐軍と真正面から激突する事に成ってしまった。



 赤松軍は、キリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍・別働遊撃戦部隊の後衛陣営の見張り役で、主に西側街道からの軍勢に備えつつ、西側との連絡と偵察を担って居たが、丁度交代する時刻に成った時点での奇襲攻撃であった為に、不意を突かれてしまった形と成った様である。



「うわわっ!!不味いっ!者共っ!迎え討てっ!!!」



「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」



 足軽軍500人が、甲斐軍の騎馬隊・武士隊・足軽隊と言った軍勢と激突する。



 甲斐宗運が率いて居る甲斐軍の500人の内、200名もの騎馬隊が突出して攻勢を仕掛けて来て居た。



「肝っ玉の小さいっ!若造がっ!其処を退けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーいいっっ!!」と、声高な叫び声を上げながら、甲斐宗運は、赤松軍の本陣所の中央を大胆にも突破を図った。



「ぐはっ!!」



 赤松広秀は、赤松軍本陣所のど真ん中へと、中央突破を図った、甲斐宗運の槍に叩き飛ばされてしまう。



「殿おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」と叫ぶ近習や家老たちは、本陣所で甲斐宗運と槍を交えながらも、叩き飛ばされた主を抱き抱えながら、機転を利かせ、甲斐軍を素通りさせる事にした。





 これによって赤松軍・1500人は瓦解をしてしまい、立て直しに15分ほど掛かってしまうが、キリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍の司令官である竹中・半那・治重から指揮権を預かった、長宗我部・国枝・国親から入った無線通信により、距離を取って後退を命じられる。





「家久さまっ!!」





「あれは・・・・」



「あの旗は・・・違い鷹の羽ちがいたかのはの紋所の様ですね。」



「と・・・言う事は、甲斐家の甲斐宗運も、山田殿を助けに来られたのか?」





「いいや、違うと思うよ。恐らくは宗運殿の独断だと思う。」



「成るほど、宗運殿も、この戦で簡単に負けを認めるのは、納得をし兼ねると言う訳ですな。」





「正に武人の鏡っ!!」





「でも・・・弘姉ぇは、あの宗運殿の行動を許しては居ないだろうね。」



「それは当たり前でしょう。恐らくは各地に、義弘様からキリヤ公国連合国からの降伏勧告を受け入れる様にとの通達文が着て居る筈です。」





「ですが・・・・まさか、それを突っ撥ねる気概の有る御仁が、まだ島津家側に居るとは、誠に驚きました。」



「それならば勿怪の幸いだよっ!!このまま一気に新納院・高城に突き進んで、理安を助けるんだよっ!!」



「はっ!!」と言うと、衣恵与の家老は、騎馬隊中心で構成された軍勢を更に加速させて行く様に命じた。