最後まで、読んでくださりありがとうございました。

 今回は、残された側の気持ちと、去っていく側の気持ちというかなり、複雑なテーマです。

 でも、このテーマは生死のみに限る話ではないと思います。

 教育の現場や、人間関係においても、深く関わっていると思います。

 お互いが気を遣っているから。お互いが、無意識だから。

 そんなことがあるのではないでしょうか。


 あなたの人生観に大きな影響を及ぼす作品になれたなら、これ以上のことはありません。

 読んでくださり、ありがとうございました。










 小中高校生の皆さんへ。


 皆さんは、周りで人がいなくなることがあったでしょうか。

 皆さんは、今人生において最も大事な時期に入っています。
 僕は皆さんの年齢のことを、「価値観を形成するとき」と呼んでいます。

 価値観を形成する、と聞くとむずかいしい気もするかもしれません。
 けれど、皆さんの大人になるまでの過程において今の時期ほど糧になる時はありません。
 僕自身も、もう少しちゃんとしていればよかったなあ、なんて後悔することが大変多いです。

 さて、だから真面目に勉強しろ、なんて言うわけではありません。確かに、勉強しておけばよかったと思うことも少なくはないです。でも、僕から伝えたいことはやっぱりこれですね。

 「今のうちにたっぷりと遊びなさい」

 これに限ります。遊びも勉強、という話になります。
 ちなみに、僕が子供の頃は運動と言うよりも、読書やプログラミング
をやってばかりいて、家でYoutubeを見るばかりでした。

 たっぷり遊ぶというのも、理由があります。 
 実は、人間という生き物が本当に精神が成熟して、言葉の意味が分かって、自立できるようになるのは小学校6年生あたりからなんです。
 そこから、選択肢まで自分で考えられる"完全な自己判断"ができるようになるために、2年かかります。
 それより幼い、子供のうちの経験というのは、ほとんどが本能的なもので学習とは言いがたいものなんです。

 では、子供の頃は何をしても大人には関係ないのか。
 そんなことはありません。

 子供の頃は本能的な学習と言いました。そのままの意味です。

 子供の頃の経験というものは、個人の価値観を形成するのに非常に大きな役割を果たします。

 子供の頃に虐待を受けた子供は、その後に自分から意見を伝えることが難しくなります。というか、自分から意思を伝えることに嫌悪感が生まれるんです。
「経験的に、自分の意思を伝えるとよくないことが起きる。」と、本能的に考えて行動を自粛するのです。

 だからこそ、のびのびと育つことのできる環境は非常に大切です。

 実際、僕も本当に幼い頃の黒歴史を思い返すと、「あ、このときにおの癖ができたんだ」と思うような歴史があったりします。
 本当に、子供の時の経験って人生に大きな影響を与えます。

 そして、子供の頃からの癖というのは本当に直らないんです。
 だからこそ、子供の頃に狭い経験をしないで欲しいと思います。


 さて、ここで本題です。

 この作品を通して、小中高校生の皆さんには経験に目をつむらないでほしいのです。

 この作品は「人の死」という思わず目を背けたくなるようなテーマです。

 でも、そんな経験も人生においては重要です。人と永遠の別れをすることは、めったにありません。
 でも、その別れの経験は本当に大切です。

 人は、別れで強くなります。でも、僕は強くなると同時に、「弱くなる」と思います。
 「人の死」は特別な経験です。どんなに精神が強い大人でも、「人の死」は大きな心の傷を負います。

 だからこそ、記憶を塞ぎ込まずに、前を向いて、人生の糧にして欲しい。

 これが、皆さんに伝えたいことです。
 辛い経験をしたときに、その記憶を忘れようとする話は本当によくあります。

 僕も、もう忘れかけているような気もします。
 これは、僕が忘れようとしたから、というのも絶対にあります。

 だからこそ、「どんな経験も覚えて糧にしてやるぞ!」という心持ちでいて欲しい。
 皆さんの、これからの人生のために。

 あなたの人生を、あなたのために。
 どんな些細なことも忘れずに、生きることを願います。


 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 また、どこかで会いましょう!

 ばいばい!