*

 長かった夏休みも終わり二学期が始まった。

 今日からまた空太と一緒に登校できる。それが嬉しくて早起きをしてしまった。少しでも可愛く見られたくて、髪を何度もブラシでとかし、鏡の前でチェックする。

 早く空太に会いたい。

 私は時間より早く玄関の外に出ると、空太が立っていた。

「空太?」

「ん、迎えに来た」

 こんなこと初めてだ。

 私は嬉しくて空太に飛びついた。

「ありがとう」

 そう言って笑い掛けると、空太が私の頭を優しく撫でてくれた。

 嬉しい嬉しい嬉しい……。

 朝から幸せすぎて辛い。

 真っ赤な顔で空太にしがみついていると、空太が呆れたように言ってくる。

「これじゃあ学校に行けないだろ」

「へへ……空太、大好き」

「ばあーか、知ってるっつーの」