「ヒッ……」
変な声を出し青ざめた顔の馬場さんはバッグを手に後ずさりする。
「は、林チーフ……お、お疲れさまです。お先に失礼しますっ」
動揺しまくりの馬場さんが勢いよく頭を下げ一目散に帰っていく。
嘘でしょ、残された私はどうしたら……。
「大島、無駄口をたたく余裕があるんだな。で、俺がなんだって?」
ジロリと目を細めて聞いてくる。
「えっ、それは私が言った訳じゃ……」
馬場さんのせいでとばっちりだ。
林チーフだって私が言ってないことは分かってるくせに意地の悪いことを言う。
絶対に私が焦っている姿を見て楽しんでいるんだろう。
それだから性格が歪んでるとか馬場さんに言われるんだ。
「まぁいい。早く帰りたいなら、さっさと手を動かせよ」
「はい」
帰り間際に林チーフが頼まなきゃ早く帰れたんですけどね!
とは、口が裂けても言えない。
ため息を吐きパソコン入力を始めた。


