んだと思う?

「えー、他人と違うところ、、、
なんですかね。
こう、魔法が使えるーとか、死なないーとか?」

まあ、大体合ってる。

1つめは、私は人と比べ物にならないほど寿命が長いこと。
だから、周りで過ごしてた人がどんどん成長しては年老いていくのに、私だけは時が止まったように姿が変わらなかった。
最初は私も、ただ他の人よりは健康で、お肌がぴちぴちなだけだと思ってたんだけどね。

「え自意識過剰じゃなくて?」

ちゃうわ!!

明らかにおかしかったの!
時の流れの速さが!



だから最初は、皆んな気味悪がったよ。

そのうち、こいつは人間じゃねえとか、悪魔の末裔だとか言って騒ぎ出した。まあそんな時はその村から立ち去るしかなかったけどね。

300歳くらいの時は、私を神だと崇める集団もできる始末でさ。あれは振り切るのが大変だったなぁー。

そうして私は、500年くらいさまざまな場所を転々としたんだよ。


「じゃあ自分ではどう思ったんです?寿命が長いことに関して。」

うーん。特にこう悲しいとか、かといって嬉しいとかもなかったなー。
受け入れるしかないし。そういうもんだってね(笑)。



2つめは、さっきつみれが言ってた、魔法が使えるってこと。

これはそこまで大変じゃなかったよ。
魔法は使わなきゃバレないし、使っても相手には理解できない場合が多いからね。

そもそも、魔法の能力が発現したのが100歳くらいだし。
魔法はコントロールが簡単だから、たいした問題はなかったなー。

まあ、さっき言った信仰集団ができた理由って、魔法がバレたことなんだけどね(笑)。あれはしくじったなー。
かなりの時間を取られたよ。

「でも魔法で記憶を無くすこととかできそうですけど、、、?」

いやあそれがね、その魔法だけ扱えなかったんだよ。

私の憶測なんだけど、どんな魔法でも、過去を変えることはできないんだと思う。
私も試してみたんだけどね。どうしても過去は変えられないし、過去を変えることから派生してる記憶の改ざんの魔法も、使うことはできなかった。

だから、その場から立ち去るしか手がなかったんだよ。
物理的に距離を置くっていう感じ、、、?


「じゃあじゃあ、例えばどんな魔法が使えるんですか?!」

えー答えよっかなどうしよっなー。

「ここまできて隠す?!
それはそれは心の狭い、、、人、じゃなくて悪魔、、、?いや待て悪魔だったらとうに僕の魂は取られてるはずだな。じゃあなんだ?
ってかそうじゃん。結局何に分類されるんですか。ハンナっていう存在は。」

いや、それ煽ろうとしたけど失敗した感じじゃんかよ、、、
シンプルに煽れよ、シンプルに。

まーいっか。
えー何に分類されるって言っても、、、
半人類?
でいいんじゃない?

もうめんどくさいよ。
そういう「分類」っていうの?いちいち他と分ける習性。

「まあたしかに、、、」

で?なんだっけ?
あそうそう、使える魔法だ。


色々あるけど、
ひとつは自然系の魔法。
これは火、水、風の3種類に分類できるの。
火は光・炎が出せて、水は飲用水から氷までさまざま、風はあんまし使い道ないかな。
まあ考え方としては、3つの大きな括りから色々と派生していく感じだね。応用を効かせればいくらでも形は変わる。

もうひとつは自然以外。
これはもう、範囲が広すぎる。物を動かす魔法、テレポート、相手の思想を読むなどなど。

今の時代では、一般的に超能力って言われるやつっぽいかな。
どっちの魔法も、本来は呪文の詠唱とか必要らしいけど、私はやったことないね。
最強だから。

「ドヤ顔が似合ってる顔なのが、、、イラつく笑」

あ、そういや、つみれの心は最初にここに来た時から読めないんだよね。
なんでだろ。

「いや無視するんかい。

心が読めない理由ですか。

知りたい?」