ある夜、俺は両親と喧嘩して家を飛び出した。
 街頭がそう多くない暗い道と両親との喧嘩、中学校での人間関係、全てが嫌になって、近くの橋に向かって全力で走った。
 橋に行くまでの道のりにある公園で音楽が流れていた。
 その音楽に惹かれるように公園を覗くと、公園の中央付近にあるライトの下でキレキレにダンスを踊っている ''王子'' がいた。
 公園のライトがスポットライトのようで、その ''王子'' だけを光り輝かせていた。

 俺は ''王子’’ に一目惚れした。