お昼ご飯を食べ進めること15分。
 話題はいつの間にかわたしのことへ移っており、わたしは質問攻めにあっていた。
 
「ふーん、朔くんが好き、ねえ……」

「は、はっきり言わないでよ恥ずかしい……」

 ふむふむ、と大げさにうなずいた藍ちゃんがピン、と指を立てる。

「じゃあ早く告っちゃえ! 取られちゃうよ?」

 こ、告っ……。

 どんどん顔が赤くなっていくのを感じる。
 藍ちゃんはそんなわたしの反応を楽しむように、にやにやと笑っている。

「何照れてんのー。お似合いだよ?」

「い、言わないで……!」

 もし本人がいたらどうするの!と言おうとしたとき、後ろの方で当人の声が聞こえた。
 俊くんと一緒にいるようで、何か楽しげに話している。

「も、もうその話はおしまい!」

 耳まで赤くなった顔をもうごまかすことはできなくて、わたしは無理やりその話を中断した。
 藍ちゃんは物足りなさそうにしていたけれど……。


 
 告白。わたしにはそんな勇気ないけれど、できたら、いいな……。