朝の学校はとても静かだった。
生徒はまだ誰一人として登校していない。先生の車もちらほらと見えるだけ。
校舎の時計を確認すると、七時半。
いつもわたしが家を出る時間だ。
数分すると、昇降口の扉の鍵が外されて、中に入れるようになった。
いつもとは180度違うガラリとした下駄箱を見ると、なんだかぽっかりと心に穴が空くようだ。
今日はまだ時間がある。ひとまず、一人になれるところに行きたい。
わたしの足は、いつの間にか屋上へ向かっていた。
まだ鍵は開いていた。鍵が外れているという事実は、まだ先生たちの耳には届いていないらしい。
そういえばこれ、どうやって外したんだろう……?
壊れているようにも見えないし、先生たちが管理している鍵で開けたのかな……?
ガチャ、と扉を開けると、そこには青空が広がっていた。
昨日雨が降ったとは思えないほどの晴天。雲がまばらに散らばっている。
昇りたての太陽が、温かく校舎を照らしている。
フェンスに寄りかかって空を仰ぐ。
すっきり晴れた空のはずなのに、どこかくすんだような、蒼空。
次第に、空は青々と深みを増し、雲も流れるように形が変わり続ける。
その下で息をするわたしは、昨日と何も変わらないのに。
なにひとつ変化のない、平凡な毎日。
そんな今日が、また始まった。
生徒はまだ誰一人として登校していない。先生の車もちらほらと見えるだけ。
校舎の時計を確認すると、七時半。
いつもわたしが家を出る時間だ。
数分すると、昇降口の扉の鍵が外されて、中に入れるようになった。
いつもとは180度違うガラリとした下駄箱を見ると、なんだかぽっかりと心に穴が空くようだ。
今日はまだ時間がある。ひとまず、一人になれるところに行きたい。
わたしの足は、いつの間にか屋上へ向かっていた。
まだ鍵は開いていた。鍵が外れているという事実は、まだ先生たちの耳には届いていないらしい。
そういえばこれ、どうやって外したんだろう……?
壊れているようにも見えないし、先生たちが管理している鍵で開けたのかな……?
ガチャ、と扉を開けると、そこには青空が広がっていた。
昨日雨が降ったとは思えないほどの晴天。雲がまばらに散らばっている。
昇りたての太陽が、温かく校舎を照らしている。
フェンスに寄りかかって空を仰ぐ。
すっきり晴れた空のはずなのに、どこかくすんだような、蒼空。
次第に、空は青々と深みを増し、雲も流れるように形が変わり続ける。
その下で息をするわたしは、昨日と何も変わらないのに。
なにひとつ変化のない、平凡な毎日。
そんな今日が、また始まった。
