「こんばんは。あなたの『緑』を食べに来ました」
「えっ」
私は驚いた。てっきりストレスがなくなったら来ないのかと思っていた。
私の驚きをよそに、私の顔をした旅人は背後に「ほら、お食べ」と声をかけた。背後からはウサギやリスなどの小さな動物たちが飛び出してきた。
「今日は小さい動物だけなんですね」
何のけなしに私は旅人に微笑みかけた。旅人も笑顔になった。
「小さい動物たちが食べる分しか緑がないようなので」
それはきっとストレスが小さいということだろう。昨日よりはストレスが増えてしまったようだが。
私は地面に腰を下ろした。手に触れた緑がしっとりと濡れていた。雨が降ったのだろうか。空は星が輝いていたが。
ウサギがもしゃもしゃと元気に緑を食べる。その様子を見て、私は自然と笑みが零れた。


