最後に紹介するゲームは『ゲーム業界の七不思議』だ。恐らく読者の中にこのゲームのことを知っている人はほとんどいないだろう。このゲームは世に出ていない。以下が筆者の独自取材で入手したゲーム業界の七不思議の開発資料である。



　開発資料と言っても簡単な企画案が上がっていただけで開発に着手されていたわけではなさそうだが、企画書を見る限り予算策定まで済んでいたようだ。このゲームを開発しようとしていたのはアソビカイハツ。霊界探偵さゆりを開発した会社である。

　ここからは業界の端で活動する弱小ライターである私のくだらない戯言だと思って聞いて欲しい。アソビカイハツの隅社長は『ゲーム業界の七不思議』のプロモーションの一環として、この七不思議を本物にしようとしていたのではないかと思う。

　七不思議を調べていて引っかかっていたことがある。それぞれのゲームの発売時期はバラバラなのに、それが「本物」になった事件は全て2003年頃に集中している。

　さらに気になるのは噂されているゲームが発売されて以降に事件が起こっていることだ。例外はアソビカイハツ自身の作品である『霊界探偵さゆり』のみである。読者らの中にはすでに違和感に気付いていた者もいるかもしれない。仮にこれらのゲームにまつわるオカルトな噂が真実なのであれば、事件が起き、その後にゲームを開発、販売される方が自然なように感じる。まるでゲーム発売後に噂が立ち、それを追うようにして事件が起きたようである。

　アソビカイハツは実際のところ霊界探偵さゆり以降ゲームを出していないが、霊界探偵さゆりの一件で窮地に陥ったアソビカイハツが起死回生の一手として打ち出そうとしていた一作だったことは想像に難くない。

　隅氏は『ゲーム業界の七不思議』をホンモノにするために凶行に走ったのではないか。焦りか。こだわりか。仮に私の戯言が真実であったとして、何がそこまで彼を駆り立てたのであろうか。追い詰められた人間が何をするか、それは当事者でない私には推測することしかできない。

アソビカイハツ社長の隅氏の消息は2024年現在分かっていない。

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[メモ]
結局隅社長の犯行は6件しか確認できてない
フリコーンは？
→何も

隅社長の犯行は6件で止まった？
それってオチとしてどうなのか
→7つ目は謎のまま…みたいなオチ？→いやベタすぎる
7つめが分かってないって、
それは七不思議のオチとしてはつまらないって
この前言われたばかりじゃん

このままだと本に出来ない
どうしよう

もう本当に後がない
俺は結局何にもなれなかった
完成しなかった
今日〆なのに
本当にごめんなさい
俺なんか本当に何の才能もなくて
会社員もできないくせに
独立する実力もなくて
作家になりたいなんて
本当に
本当にごめんなさい
結局作品一つ完成させられなくて
どうしようこのままじゃ