猫についてのブレインストーミング

「いや、本当にいますねぇ。猫」
「すごいよ、本当に」
(クルー班が歩く音)
「またいますもんね」
「な、尋常じゃないよこれ」
「あとなんか殺気立ってますし」
「まぁ野良だしな。機材持って歩いてるから変に見えるのかもな」
(クルー班の歩く音)
「じゃあ一旦車乗って移動すっか」
「了解です」
(猫の鳴き声)
「うおっ、今野さん、アレ」
「おー、派手にやってんなぁ」
「すごい喧嘩ですね」
「縄張り争いかなぁ。そらこんなにいれば喧嘩もするわなぁ」
「撮ります?」
「良いよ良いよ別に、喧嘩の絵なんて使えないでしょ。てか機材電源入ってんの?」
「ハンディだけ、一応。足元しか撮ってないですけど」
「電池勿体ないから落としとけ」
「はい」
「さっさと車出して移動するぞ」
「はい」
(鍵の落ちる音)
「やべ、車の下に」
(驚きの声)
「どうした?」
「死体っす。車の下に猫の死体」
「(舌打ち)マジかよ」
「轢いてないっすよね」
「轢かねぇよ。つーか撮んな撮んなそんなの。映せねぇんだからさっさと電源落とせって」
「すいません」