も、もしもし…ごめんね、悠太くん。
急に電話して。

体調は、だ、大丈夫?よかった。
カ、カナちゃんのことで聞きたいことがあるの。
ごめん泣かないで、嫌だよねごめんね。

カ、カナちゃんの事を、悠太くんがね…その、カナちゃんのお兄ちゃんが…。
え?そう、良平くん。
そ、そうだよ。今良平くんに呼ばれて、カ、カナちゃんのお家にいる。
悠太くんがカナちゃんになんかしたんじゃないかって、りょ、良平くんがね……言ってる。

りょ、良平くんが…なんて言ってるか…?
えと。
カナちゃんと悠太くんは好き同士なんだけど…カナちゃんは皆に優しいから、悠太くんがカナちゃんを独り占めしたくて意地悪してて…。

えーと。それから…カナちゃんが意地悪をやめてほしくて、ナバラ様っていいう神様におまじないをしてた。
あ!カナちゃんから悠太くんに、お、お手紙もあったんだよ。
お、おまじないに気づいた悠太くんがカナちゃんを…あれ?意地悪をやめてほしかったのかな。
呪いを返そうとしたかな。
分からない…。

え?
嘘って?
良平くんが嘘ついてるって事?
え…?逃げろってどういうこと。
逃げろって…。
りょ、良平くんが、ころした…?


(チッ、やっぱバレてんのかよ。という良平らしき声と、激しい物音で途切れている)