こんにちは、タカセユウキと申します。
このサイトでは完全に小説を読む専門だったのですが、今回思い切って書いてみようかと思い、投稿しました。
書くと言っても、創作ではなく、私のとある出来事を記録するためのものです(文中に出てくる人物は私以外全て仮名です)。
物書きは初心者ですので、読みづらいところがあるかと思いますがお許しください。
(気になったところがあればコメント等で教えてもらえれば修正します。)
発端は大学時代の友人、アサダからのメッセージだった。
”次の土曜、暇?”
アサダとは大学卒業直後はちょくちょく遊んでいたが、彼は東京、私は宮城に住んでいたため会う機会も減り、すっかり縁が切れていた。連絡が来たのは実に十数年ぶりだ。彼は土曜日、出張で仙台を訪れるということで私に連絡をよこしたらしい。しかし、私はその日に外せない用事がありあえなく誘いを断った。
数分後、彼から返信があった。
”じゃあ日曜は?”
日曜日は映画を見に行こうと思っていたのだが、何度も誘ってくる彼に申し訳ないと感じ、日曜日の昼に駅前の喫茶店で待ち合わせをする約束をした。
彼と私は大学でオカルト同好会に所属していた。
なんとなくオカルトが好きな大学生の集まりという少しパッとしない団体ではあったが、たまに有志で心霊スポットに行ってみたり、田舎に伝わる妖怪伝説を聞き込みにいったりする、形だけの同好会ではなかったと思う。
久しぶりに会ったアサダは、少し白髪と皺が増えたかなと思うくらいで全然変わっていなかった。
ワックスできっちりと固められた短髪と、品のあるスーツ姿からは、それなりに会社で偉い立場になったという雰囲気が感じられる。
最初は、アサダと会っても何を話せばいいのか分からず、気まずくならないか心配だったが、大学時代の知人の結婚事情や、よく行っていた居酒屋が2号店を出した話など、思いの外盛り上がった。
ひとしきり話してひと段落したあたりで、アサダはポケットからスマホを出して私に向けた。
画面を見ると、とある画像が写っていた。
白黒写真。山の上に建っているような古民家の前に、老婆と薄暗い中に赤ちゃんを抱いた女性が立っているものだ。
実際の写真を下記に掲載する。
〈 写真は削除されました 〉
私はその写真の意味が分からず、アサダに聞いた。
「何これ?」
アサダは自分のスマホの画面を見ながら答えた。
「これ、突然これだけ送られてきたんだ。中学の時の同級生のサタケってやつから」
「この写真だけが?」
アサダは頷いた。私は聞いた。
「ふざけて送っただけじゃないのか?」
アサダは頭を振って言った。
「俺も最初はそうじゃないかと思った。けど、そんなに仲が悪かったわけではないけど、個別に遊ぶほどでもなく音信不通になった人間からこういうメッセージが来ると思うか?もし来るならスマホの…」
「”乗っ取り”か」
「おう。そう思って、サタケに教えてやろうと思ったんだ。『乗っ取られてるぞ』って。でも、電話をかけても繋がらなかった」
「他の同級生にも聞いてみたのか?」
「サタケと一番仲が良かったやつに聞いてみたよ。そしたら、あいつ今いなくなってるらしい」
「失踪ってことか」
「あぁ。今まで連絡を取ってなかったやつから突然写真だけ送られてきて、それ以来音信不通。これってなんかサタケに起きてんじゃねえのかな?」
アサダは姿勢を正して、私の目を見て言った。
「この写真のこと、調べてくれないか?」
私は驚き、思わず「は?」と言う。
「なんで俺なんだ。そういうのは警察に行けばいいだろ」
「もう行ったよ、けどなんか頼りにならねえんだよな。でもお前、昔からこういう謎解き、得意だったろ」
確かに私は推理小説の犯人を当てたり、謎解きゲームが好きでよくやっていたが、それとこれとは訳がちがう。
「無理だ」と断るが、アサダはなかなか引かなかった。
「頼む。バイト代は払うから。」
そういうと、アサダはスマホの画面を私に見せた。
画面には、さっきの怪しげな写真に変わって、ピンク色の背景に顔が隠された女性が映し出されている。
「ここ、奢るからさ」
私はこの写真の謎を解いてみせると心に誓った。
その後、アサダは東京に帰った。
スマホを取り出して、もう一度写真を見る。
検索エンジンの画像検索をしてみたがヒットしなかった。
情報はほとんどないと言える。
分かることといえば、この写真に不自然さが漂っている点くらいか。
もし、この写真について何か知っている人がいればコメント欄かメッセージで情報を提供してほしい。
このサイトでは完全に小説を読む専門だったのですが、今回思い切って書いてみようかと思い、投稿しました。
書くと言っても、創作ではなく、私のとある出来事を記録するためのものです(文中に出てくる人物は私以外全て仮名です)。
物書きは初心者ですので、読みづらいところがあるかと思いますがお許しください。
(気になったところがあればコメント等で教えてもらえれば修正します。)
発端は大学時代の友人、アサダからのメッセージだった。
”次の土曜、暇?”
アサダとは大学卒業直後はちょくちょく遊んでいたが、彼は東京、私は宮城に住んでいたため会う機会も減り、すっかり縁が切れていた。連絡が来たのは実に十数年ぶりだ。彼は土曜日、出張で仙台を訪れるということで私に連絡をよこしたらしい。しかし、私はその日に外せない用事がありあえなく誘いを断った。
数分後、彼から返信があった。
”じゃあ日曜は?”
日曜日は映画を見に行こうと思っていたのだが、何度も誘ってくる彼に申し訳ないと感じ、日曜日の昼に駅前の喫茶店で待ち合わせをする約束をした。
彼と私は大学でオカルト同好会に所属していた。
なんとなくオカルトが好きな大学生の集まりという少しパッとしない団体ではあったが、たまに有志で心霊スポットに行ってみたり、田舎に伝わる妖怪伝説を聞き込みにいったりする、形だけの同好会ではなかったと思う。
久しぶりに会ったアサダは、少し白髪と皺が増えたかなと思うくらいで全然変わっていなかった。
ワックスできっちりと固められた短髪と、品のあるスーツ姿からは、それなりに会社で偉い立場になったという雰囲気が感じられる。
最初は、アサダと会っても何を話せばいいのか分からず、気まずくならないか心配だったが、大学時代の知人の結婚事情や、よく行っていた居酒屋が2号店を出した話など、思いの外盛り上がった。
ひとしきり話してひと段落したあたりで、アサダはポケットからスマホを出して私に向けた。
画面を見ると、とある画像が写っていた。
白黒写真。山の上に建っているような古民家の前に、老婆と薄暗い中に赤ちゃんを抱いた女性が立っているものだ。
実際の写真を下記に掲載する。
〈 写真は削除されました 〉
私はその写真の意味が分からず、アサダに聞いた。
「何これ?」
アサダは自分のスマホの画面を見ながら答えた。
「これ、突然これだけ送られてきたんだ。中学の時の同級生のサタケってやつから」
「この写真だけが?」
アサダは頷いた。私は聞いた。
「ふざけて送っただけじゃないのか?」
アサダは頭を振って言った。
「俺も最初はそうじゃないかと思った。けど、そんなに仲が悪かったわけではないけど、個別に遊ぶほどでもなく音信不通になった人間からこういうメッセージが来ると思うか?もし来るならスマホの…」
「”乗っ取り”か」
「おう。そう思って、サタケに教えてやろうと思ったんだ。『乗っ取られてるぞ』って。でも、電話をかけても繋がらなかった」
「他の同級生にも聞いてみたのか?」
「サタケと一番仲が良かったやつに聞いてみたよ。そしたら、あいつ今いなくなってるらしい」
「失踪ってことか」
「あぁ。今まで連絡を取ってなかったやつから突然写真だけ送られてきて、それ以来音信不通。これってなんかサタケに起きてんじゃねえのかな?」
アサダは姿勢を正して、私の目を見て言った。
「この写真のこと、調べてくれないか?」
私は驚き、思わず「は?」と言う。
「なんで俺なんだ。そういうのは警察に行けばいいだろ」
「もう行ったよ、けどなんか頼りにならねえんだよな。でもお前、昔からこういう謎解き、得意だったろ」
確かに私は推理小説の犯人を当てたり、謎解きゲームが好きでよくやっていたが、それとこれとは訳がちがう。
「無理だ」と断るが、アサダはなかなか引かなかった。
「頼む。バイト代は払うから。」
そういうと、アサダはスマホの画面を私に見せた。
画面には、さっきの怪しげな写真に変わって、ピンク色の背景に顔が隠された女性が映し出されている。
「ここ、奢るからさ」
私はこの写真の謎を解いてみせると心に誓った。
その後、アサダは東京に帰った。
スマホを取り出して、もう一度写真を見る。
検索エンジンの画像検索をしてみたがヒットしなかった。
情報はほとんどないと言える。
分かることといえば、この写真に不自然さが漂っている点くらいか。
もし、この写真について何か知っている人がいればコメント欄かメッセージで情報を提供してほしい。
