私は薬剤師として働いています。薬局の一日の業務は多岐にわたり、単に薬を渡すだけでなく、患者さんの健康を守るための重要な役割を担っているんです。

まず、処方箋を受け取ると、内容に不備や誤りがないかを細かく確認しなければいけません。医師が記載した処方が患者さんの状態に適しているか、薬同士の作用が問題を起こさないかをチェックするのも大切な仕事です。その上で、薬を調剤して正確に患者さんにお渡しします。

また、薬を服用する際の注意点や副作用について丁寧に説明します。高齢の患者さんや初めてその薬を使う方に対しては特に慎重に対応し、安心して治療を受けてもらえるよう心がけています。

最近では、オンライン服薬指導を行うことも増えてきていて、対面以外の場面でも患者さんと信頼関係を築くことが求められているんです。これが、とっても大変なんです。

一方で、困難な場面にも直面する事があります。その一つが、規定量以上の処方を要求されるケースです。例えば、前回の量では足りなかったから多めに欲しい、この薬をもっと貰えないか、といった要望を受けることがあります。

しかし、薬剤師としては医師が記載した処方箋に従わなければならないため、追加で薬を出すことはできません。絶対にです。

こうした状況では、患者さんに対して丁寧に説明する必要があります。法律上、処方箋通りにしかお渡しできないことや、過剰な服用は健康を損なうリスクがあることを根気よく伝え続けますが、どうしても納得していただけない場合も少なくありません。

中には、前はこれくらい多く出してもらえたのにとか、自分には特別な理由があると主張される方も少なからずいらっしゃるんです。

そのような場合は、医師に連絡を取り、患者さんの状態を確認したり、必要であれば再診をお願いするなどの対応をします。ただ、時間がかかるうえ、患者さんが不満を抱かれることも多いため、精神的に疲れることも事実です。給与より負担の方が大きい仕事の一つかと思います。

それでも、薬剤師の仕事には大きなやりがいがあります。患者さんから感謝をして頂く瞬間や、薬が効いて元気になった姿を見ると、自分の仕事が誰かの役に立っていると実感できます。

日々の業務では、専門知識を活かして患者さん一人ひとりに最善のケアを提供し、健康を支える存在であり続けたいと思っているんです。