スナックRはT町の隣町にある小さな店である。一九九〇年代、ママが二十代の頃に開店。Nくんの母親による傷害事件が原因で閉店したのは二〇一〇年代、ママが三十代後半の頃だった。
軽快なレコード音楽が流れるほの暗い店内には、十人掛けのL字型のカウンターと、テーブル席が二つ。レンガ調の壁には、ママが追っかけをしていたという、往年のアイドルグループの色あせたポスターが貼られていた。
スナックRは地元の住民たちから愛されていた憩いの場だった。
次に記すのは、二十代の頃にそこでスタッフとして働いていた亜希子さんの話だ。
軽快なレコード音楽が流れるほの暗い店内には、十人掛けのL字型のカウンターと、テーブル席が二つ。レンガ調の壁には、ママが追っかけをしていたという、往年のアイドルグループの色あせたポスターが貼られていた。
スナックRは地元の住民たちから愛されていた憩いの場だった。
次に記すのは、二十代の頃にそこでスタッフとして働いていた亜希子さんの話だ。
